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障害年金の基礎知識

障害年金とは公的な年金のひとつです

公的年金には、 「老齢年金」、「障害年金」、「遺族年金」の3つがあります。「障害年金」は、 病気や事故が原因で障害を負った方へ、国から年金が給付される制度です。
「老齢年金」は、原則として 65 歳以後の老後の生活を支えるものです。
「障害年金」は、65歳以前に障害を持ち、日常生活や仕事に支障がある人に対して支払われる生活補助金です。

障害年金を受給できる要件

障害年金を請求できるのは原則として「20歳から64歳まで」で、日常生活を送るのに何らかの支障がある方になります。障害年金を受給するためには3つの要件を満たしている必要がございます。(傷病によっては満たさなくてもよいものもありますので、専門家の社労士にぜひお問い合わせください。)

(※)保険料納付要件は、以下のいずれかを満たす必要があります。

①初診日の月の前々月までの全期間の2/3以上、保険料を納付または免除されていること。
②初診日の月の前々月までの直近1年間に保険料の未納がないこと。

障害年金でもらえる金額

障害年金の金額は、初診日に加入していた年金制度の種類によって大きく異なります。

障害基礎年金(国民年金)

(2024年4月1日現在)

初診日において、自営業者·アルバイト生活者·学生等だった方、また、サラリーマンの配偶者(被扶養者)だった方は、国民年金の加入者であり、障害基礎年金が支給されます。20歳前に初診日があり、年金制度に加入していなかった方に支給されるのも障害基礎年金です。

受給できる金額

障害基礎年金1級 1,020,000+子の加算額
障害基礎年金2級 816,000+子の加算額

子の加算額

1人目・2人目の子 (1人につき) 234,800
3人目以降の子 (1人につき) 78,300
  • ※子の加算は、以下の子が対象です
  • ① 18 歳に達した年度の末日(3/31)までの子
  • ② 障害等級 1 級または 2 級の状態にある 20 歳未満の子

障害厚生年金(厚生年金)

(2024年4月1日現在)

初診日において、サラリーマンや公務員だった方は、厚生年金の加入者であり、障害厚生年金が支給されます。

受給できる金額

障害厚生年金1級 (報酬比較の年金額) ×1.25
+配偶者の加算額
障害厚生年金2級 (報酬比較の年金額)
+配偶者の加算額
障害厚生年金3級 (報酬比較の年金額)
※最低保証額612,000円

配偶者の加算額

配偶者加給年金 234,800
  • ※1級・2級の場合のみ

障害年金の等級の目安

障害年金の等級は1級から3級まであり、それぞれの障害の程度は次のように定められています。

等級 障害の程度
1級 身の回りのことはかろうじてできるが、
それ以上のことはできないか、やってはいけない場合
2級 家庭内の極めて簡単な活動(朝食を作ったり、下着程度の洗濯など)はできるが、それ以上のことはできないか、やってはいけない場合
3級 病気やケガが治らないで、労働が著しく制限されたり、労働に制限を加えることを必要とする場合

障害年金を受け取れる傷病

障害年金というと、肢体障害、目の障害、聴力の障害など外見でわかる障害のイメージが強いですが、実は様々な傷病が障害年金の対象となります。
次に障害年金の対象となる傷病を紹介していますのでご覧ください。これらはほんの一部で、本当に多くの傷病やケガが対象になります。

精神
うつ病、双極性障害、統合失調症、アスペルガー症候群、知的・発達障害 など
脳出血、脳梗塞、くも膜下出血 など
目・耳
網膜色素変性症、難聴 など
肝・腎
肝炎、肝硬変、肝がん、慢性腎不全、糖尿病、人工透析 など
鼻・口
舌癌、言語障害、嚥下障害、咽頭全摘出手術 など
循環器
心筋梗塞、狭心症・心筋症、ペースメーカー・ICD装着 など
その他
人工関節、人工肛門、人工膀胱、がん、手足切断、難病 など
ブドウ膜炎、緑内障(ベーチェット病によるもの含む)、白内障、眼球萎縮、網膜脈絡膜萎縮、網膜色素変性症、眼球はく離、腎性網膜症、糖尿病網膜症
聴覚・
平衡機能
感音声難聴、突発性難聴、神経症難聴、メニエール病、頭部外傷又は音響外傷による内耳障害、毒物中毒による内耳障害
鼻腔
外傷性鼻科疾患
口腔(そしゃく言語)言語
上顎癌、上顎腫瘍、咽頭腫瘍、咽頭全摘出手術、失語症、脳血栓(言語)など
肢体の
障害
事故によるケガ(人工骨頭など)、骨折、変形性股関節症、肺髄性小児麻痺、脳性麻痺脊柱の脱臼骨折、脳軟化症、くも膜下出血、脳梗塞、脳出血、上肢または下肢の切断障害、重症筋無力症、上肢または下肢の外傷性運動障害、関節リウマチ、ビュルガー病、進行性筋ジストロフィー、ポストポリオ症候群
精神障害
うつ病、そううつ病、統合失調症、適応障害、老年および初老による痴呆全般、てんかん、知的障害、発達障害、アスペルガー症候群、高次脳機能障害、アルツハイマー病など
呼吸器
疾患
気管支喘息、慢性気管支炎、肺結核、じん肺、膿胸、肺線維症、肺気腫、呼吸不全など
循環器
疾患
心筋梗塞、心筋症、冠状僧帽弁閉鎖不全症、大動脈弁狭窄症、先天性疾患など
腎疾患
慢性腎炎、慢性腎不全、糖尿病性腎症、ネフローゼ症候群、慢性糸球体腎炎など
肝疾患
肝炎、肝硬変、肝がんなど
糖尿病
糖尿病(難治性含む)、糖尿病性腎症、糖尿病性網膜症など糖尿病性と明示された全ての合併症
血液
再生不良性貧血、溶血性貧血、血小板減少性紫斑病、凝固因子欠乏症、白血病、悪性リンパ種、多発性骨髄膜、骨髄異形性症候群、HIV感染症
その他
人工肛門、人工膀胱、尿路変更、クローン病、潰瘍性大腸炎、化学物質過敏症、周期性好中球減少症、乳癌・子宮頸癌・膀胱癌・直腸癌等の癌全般、悪性新生物、脳髄液減少症、悪性高血圧、その他難病
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